ベンチを殴打し骨折した守護神の杉山一樹(写真はイメージ)
首位を走るソフトバンクだが、ここでリリーフ陣にまたもや大きな痛手を負った。守護神としてチームを支えてきた杉山一樹投手が、試合後にベンチを殴打し左手を骨折。戦線離脱という事態に発展した。
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事の発端は4月11日に行われた日本ハム戦だった。9回に登板した杉山は、2死から1点を失った。それでも後続を抑えて試合は締めたが、自身の投球内容に納得がいかなかった。
試合後、ベンチ内で感情を抑えきれず、設備を殴打。その際に左手を骨折したという。この結果、杉山は昨日出場選手登録を抹消され、戦線を離れることになった。
今季はここまで7試合に登板して防御率9.00と不調が目立つ。昨季は65試合に登板し、31セーブでタイトルも獲得した姿からは遠いものになっている。
指揮官の小久保裕紀監督は「信頼を築くのは地道な作業だが、崩れるのは一瞬」となど厳しい言葉を残し、本人からの謝罪は受け付けなかった模様。
ただ、「防げなかったのは自分の責任でもある」とチームマネジメントの側面にも言及した。
今回の一件は単なる負傷ではなく、プロアスリートとしての感情コントロールや自己管理の重要性を改めて浮き彫りにした。勝利した試合の中で起きた“自損”による離脱は、チームにとっても大きな痛手である。
12日も昨季までエースとして連覇に貢献した有原航平を打ち崩すなど、ライバルである日本ハムに勝利したソフトバンク。
ただ救援陣は盤石とは言い難く、藤井皓哉はトミー・ジョン手術で今季絶望、WBCから戻ってきた松本裕樹も開幕当初は連続失点を喫するなど防御率はまだ4点台であり、本調子へ戻していく過程にある。
そして杉山の前に守護神を務めていたオスナは契約問題などで揺れており、ファームでの登板を重ねている。
なお、この問題で再び呼び起こされたのがホークスの“先輩”だった。当時ダイエーに在籍していた杉内俊哉(現:巨人投手チーフコーチ)が04年、KOされた試合でベンチを両手で殴打し、ともに骨折した事件がSNSなどで擦られた。
全治3か月で球団からは謹慎・数百万円単位の罰金を科せられた杉内は、翌年に最多勝・最優秀防御率・沢村賞そしてリーグMVPを獲得し、以降左腕エースとして長く活躍を続けた。
チームは首位を走る中でのアクシデントとなったが、ブルペン陣の再編とともに、この“危機”をどう乗り越えるかが今後のシーズンを左右する。杉山の離脱は痛手であると同時に、チームと個人双方に課題を突きつけた出来事となった。
記事/まるスポ編集部
