カヌー人生の集大成は、信州の川で。矢澤亜季が誓う『2028年、長野への凱旋』
◼️激突も辞さない新種目「カヤッククロス」への挑戦
――パリ五輪から採用された新種目「カヤッククロス」についても伺いたいです。4艇が一斉にスタートし、時には接触も避けられない「水上の格闘技」とも言われます。
矢澤:正直……私、対人競技は苦手なんです(苦笑)。カヌーは「自分と水との対話」だと思って続けてきたので、「相手を蹴落としてでも勝つ」というクロスには最初、戸惑いがありました。
――道具も、これまでのスラロームとは全く別物だと伺いました。
矢澤:全く違います!ボートもパドルもヘルメットも専用のものが必要で、遠征の荷物は単純に2倍。運送費も円安の影響で大変です(笑)。でも、ルールがまだ流動的で新しい競技だからこそチャンスもあります。

――精神的な切り替えも大変そうですね。
矢澤:海外選手はレース中、激しくぶつかり合っても、終わった瞬間に「大丈夫? ごめんね!」ってハグし合うんです。
日本人はどうしても引きずってしまいがちですが、その「さっぱり文化」を取り入れて、レースでは割り切って「性格悪く」攻める。最後は笑顔で握手する。その切り替えが、今の私の課題であり、成長の鍵だと思っています。
