指揮官の胸元には長嶋茂雄さんの背番号「3」をあしらったブローチが光っていた
巨人の阿部慎之助監督が、恩師への想いを力に変えて新シーズンの第一歩を記した。
3月27日、阪神との開幕戦。東京ドームに現れた指揮官の胸元には、昨年6月に89歳でこの世を去った「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄終身名誉監督の遺品であるブローチが光っていた。
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「三奈さんのお気持ち」遺品に宿る必勝の信念
阿部監督はこの日、長嶋さんの次女・三奈さんから譲り受けたチェックのジャケットとスラックスを仕立て直し、全身「ミスターコーデ」で決戦の地に入った。左胸のブローチは、長嶋さんが今年の開幕戦に付けていく予定だったという「3」の数字が入った逸品だ。
「三奈さんのお気持ちをいただいたので、ありがたく着させていただいた」と語る指揮官の表情には、恩師から受け継いだ「勝つんだ」という強い執念が滲んでいた。キャンプ中から「ミスター魂」の継承を誓ってきた阿部監督にとって、この装いは単なるファッションではなく、共に戦う決意の証であった。
歴史的快挙で応えた「竹丸」と新戦力の輝き
その想いに応えるかのように、グラウンドでは新たな歴史が刻まれた。球団64年ぶりとなる新人開幕投手に抜擢されたドラフト1位左腕・竹丸和幸が、6回1失点の力投。球団の新人では史上初となる開幕戦勝利投手という快挙を成し遂げた。
「長嶋さんも喜んでいると思う」と勝利の味を噛みしめた阿部監督。主砲・岡本の移籍や主力の不在など、下馬評は決して高くはなかった。しかし長嶋さんの魂を背負い、新戦力を積極登用して掴み取ったこの1勝は、日本一奪還への大きな足がかりとなる。ミスターが見守る空の下、阿部巨人の逆襲がいよいよ幕を開けた。
記事/まるスポ編集部
