
ガンバレ☆プロレスが8月26日、東京・後楽園ホールで「渡瀬瑞基デビュー10周年記念大会~サマーフィルムにのって2025」を開催した。望月成晃がスピリット・オブ・ガンバレ(SOG)世界無差別級王者の今成夢人を破り、ガンプロの至宝がドラゴンゲートに流出した。新王者は初防衛戦の相手に勝村周一朗を指名するも、大家健が挑戦の名乗りを挙げ、次回大会(9月15日、高島平区民館)での両者による次期挑戦者決定戦が急浮上した。
ドラゴンゲート望月成晃が8・26後楽園でSOG世界無差別級王者・今成夢人に挑戦へ!
今成は最強のチャレンジャーともいえる望月を迎え、6度目の防衛戦となった。望月はサッカーボールキックで今成を場外に落とすとプランチャ。ミドルキックを叩き込むも、2発目は今成がかわして鉄柱に誤爆。リングに戻ると、望月はローキック連打も、今成はドラゴンスクリューから足4の字固め。抜け出した望月は腕にマトを絞って集中砲火。今成はフェースクラッシャー、リバース・スプラッシュで反撃もカウントは2。望月はミドルキック、張り手、PK、サッカーボールキックと打撃で猛攻。今成はタイガ―ドライバー、左ラリアットも、ラリアットが相打ち。今成はラリアット連発、ルー・テーズプレスも2カウント。望月は蹴りの連打からツイスターも今成はカウント1で返した。今成はラリアットで返していくも、望月が張り手からドラゴン・スープレックス・ホールドでトドメを刺した。
望月は「俺はこのタイトルマッチでもっと楽勝できると思ったよ。でも、団体を背負うっていうのは強さが何倍にもプラスになる。おまえのすべての攻撃が身に染みたよ。ガンバレ☆プロレスのファンの皆さん、私がニューチャンピオン、55歳の望月成晃です。俺がこのベルトを獲ったからには、“誰の挑戦でも受けるぞ”と言いたいところだけど、俺には意中の人がいるんだよ。勝村周一朗!」と呼び掛けた。勝村がリングインすると「俺はあんたの強さを昔から知ってるよ。ガンバレ☆プロレスで戦いたいと思ったのもあんただ。あんたの格闘技術と、俺の31年かけたプロレスキャリア、ぶつけたら面白くねぇか?」と挑戦者に指名。勝村は「上等だ。俺がそのベルト、すぐガンプロに獲り返してやるよ!」と受諾。
ところが、そこに大家が脱兎のごとく現れ「俺に挑戦させろ!」とアピール。望月は「おまえには4月(11日)に俺がここで勝ってるんだ。それがすぐやりたいで再戦できるほど、このベルト軽いのか? だったら、俺が指名した勝村周一朗を倒すぐらいの条件が必要なんじゃねぇのか?」と提案。大家は「挑戦受けてくれるのか? 分かった。勝村周一朗に勝って、望月成晃に勝って、俺がチャンピオンになります。クビ洗って待ってろ!」と言うと去って行った。
望月は「勝村さん、あんたが勝つのを信じてるから。俺が31年のプロレスキャリアをあんたの格闘技術をぶつける日を楽しみにしてますから。キャリア31年、55歳、なんの縁かこのベルト獲りました。これも運命、使命でしょう。俺がガンバレ☆プロレス盛り上げてやるから、おまえら楽しみにしとけ」と宣言した。
バックステージで望月は「ご縁があって、ガンバレ☆プロレスのベルトをこの年にして巻くことになりました。これで何本目かな? 俺は闘龍門、ドラゴンゲートの前はフリーであちこち出て、所属してからもあちこちのベルトで、団体で絡ませてもらって。俺の残されたキャリアの運命、使命のような気がします。ドラゴンゲートは若い子がどんどん出てきて、任せられる状態だし、俺もまだドラゴンゲートでトップ狙うのはあきらめてない。こういうご縁があって、こういう使命を与えられたのは、俺の昔からのプロレス人生の使命じゃないかと思ってるんで。俺がガンバレ☆プロレスを盛り上げて。このベルトを誰かに獲り返されるまでは、この戦いが続くと思うんで。その頃にはこのベルトの価値が爆上げしてみせますよ」と決意表明。そして「勝村周一朗は彼がシューティングやってた頃から名前を知ってたし。あの人の強さ、芯の強さがあるから、ガンバレ☆プロレスという団体に芯があると思う。初防衛戦で一番強いのを叩くのが、この団体に与えるインパクトが強いと思う。このベルトで俺と戦って、名前を上げたいという選手より、俺から指名して強いと分かってる選手を倒していったほうが、その後精神的に有利だと思うから。一発で落とさないように。今成選手、初めてガッチリやったけど、今まですごいラリアット食らってきたし、負けないと思ったし、もっと楽に勝てると思ってた。でも、やっぱり団体を背負うと強さが何倍にもプラスになるんだなという気がした。俺だって背負ってるものがあるし、負けられない戦いでした。俺もドリーム、ブレイブ、奪取失敗して、後に引けない。逆に失うものがない強さが今日出せたので。残り何年か、まだまだ元気なとこを見せたいと思います」と話した。
王座から陥落した今成は「悔しいです。他団体に流出させた戦犯みたいになったなという部分はあるんですけど。リビングレジェンドと戦えるまでこれたのは感慨深さはあった。それで勝たなきゃいけなかった。ここで止まりたくないんで。課題はいっぱい見つかったし、もっとラリアット磨いていきたい。一レスラーとしては、ここで負けて、また立ち上がるかが問われていると思うので、また愚直にやります。望月さんにたどり着けたのは、俺の財産になっていくし、これからのガソリンとしてまたやっていきます。メラメラ燃えていきます」と巻き返しを期した。
新王者から指名を受けた勝村は「自分があそこで呼ばれると思ってなかったんでうれしかったです。格闘技やってた頃から、GAORAさんで『格闘家・勝村周一朗がドラゴンゲートを見に行く』みたいな特集をしてもらったくらい好きだったので。そんな選手から指名されて光栄です。試合を見てて、ワクワク、ドキドキするような、緊張感あって興奮があるような試合だったので、やりてぇな、自分だったらどうするかなと思いながら見てたところ指名されたので、とてもうれしいです」と語った。大家が入って来たことについて「ガンプロが独立決めたとき、俺がチャンピオンで。大家健と2人で独立決めたとき(昨年1月)にやった以来のシングルなんで。ガンプロの成長を感じながら、もう1度大家健と、あのときと状況変わってシングルできるのはそれはそれで楽しみです。指名されたのは僕なんで、別に飛ばしてやってもいいと思うんですけど、これがガンプロだと言うんだったら、それに従ってやります。大家健とやれるのも楽しみなんで。ガッツリ勝って、これぞガンプロという試合をしたいですね。それから望月成晃に挑戦できるのを楽しみに試合をしたいと思います」と大家との対戦に向け臨戦態勢を整えた。
割り込んだ形になった大家は「ガンバレ☆プロレス立ち上げたのは俺なんだよ! 望月成晃と戦いたいと言って呼んだのは俺なんだよ! なのに、SOGのベルト獲ったことないんですよ。なんで俺が立ち上げた団体で、俺が立ち上げた団体のベルトを俺が獲ったことなくて、俺が連れてきた望月成晃が先にベルトを獲るっておかしいでしょ? 道理が通ってない! 俺は望月成晃からベルトを獲ります。勝村周一朗と戦えと言われましたけど、勝ちます! 連勝すればチャンピオンになれるんですよね? だから俺は何十連勝もして、SOGのベルトを絶対獲りますから」とベルト戴冠を誓った。
ガンバレ☆プロレス「渡瀬瑞基デビュー10周年記念大会~サマーフィルムにのって2025」
8月26日(火)東京・後楽園ホール(18時半) 観衆707人
1.元島仙多郎デビュー戦 20分1本勝負
中村宗達&川上翔大&●元島仙多郎(11分29秒、逆エビ固め)瑠希也・吉田和正〇&井上彪流
2.20分1本勝負
まなせゆうな&〇YuuRI(7分48秒、片エビ固め)春日萌花●&中森華子
※スワントーンボム
3.ガンプロvsFREEDOMS 30分1本勝負
大家健&勝村周一朗&●冨永真一郎(8分26秒、片エビ固め)佐々木貴&杉浦透〇&ドラゴン・リブレ
※スウィフトドライバー
4.30分1本勝負
〇石井慧介&入江茂弘&和田拓也(9分12秒、片エビ固め)阿部史典&MAO&前口太尊●
※高角度ダブルアームDDT
5.スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級選手権試合
<王者>●今成夢人(12分49秒、ドラゴン・スープレックス・ホールド)望月成晃〇<挑戦者>
※今成が6度目の防衛に失敗。望月が第9代王者となる
6.渡瀬瑞基デビュー10周年記念試合 蛍光灯デスマッチ
●渡瀬瑞基(19分24秒、体固め)葛西純〇
※クロスアーム式スティミュレーション
記事/まるスポ編集部