
葛西は「9年前、北沢タウンホールでボッコボコにしたの覚えてるよ。そのなかでも、おまえの強烈なドロップキック、効いたな。そして試合が終わった後の約束、ちゃんと覚えてるよ。今の世の中、人との約束を平気で破る奴がいるし、大昔の約束を守ってくれて、自身の10周年記念興行、会場が後楽園、そこのメインイベント。そこで約束を果たしてくれる。年齢もキャリアもだいぶ下だけど、男気を感じるよ。おまえのなかでは10周年記念興行のメインで、デスマッチの象徴である葛西純を蛍光灯デスマッチで破って、かっこいいシチュエーション、青写真を描いていると思うけど、プロレスもデスマッチもそうだけど、漫画やドラマじゃないから。分かるか? デスマッチは血みどろのノンフィクションドキュメントなんだよ。ノンフィクションドキュメントは生き様が出るぞ。覚悟がもろに出るぞ。おまえの生き様と覚悟、見せてくれよ。楽しみにしてるよ」と余裕を見せた。
「この9年で再び戦うにふさわしい選手になったとの印象があるか?」と問われた葛西は「そりゃそうよ。じゃなきゃオファー受けてねぇよ。ただ、この9年、おまえの10周年、プロレスキャリアの10年、それと葛西純のプロレスキャリア27年。比べたら、濃さが違うんだよ。だから負ける気なんて、これっぽちも思ってないし、華をもたせるなんて、これっぽちもない。現実を見せるよ!」とバッサリ。
「10年は長かったか?」との質問に渡瀬は「早かった。10年は相当長いと思うんですけど、それを感じていて。もちろん葛西選手、デスマッチのカリスマ、分かってます。俺はまだデスマッチの痛さ分かってないです。(デスマッチで)強いか弱いか分からないです。ただ、今までやってきた10年は、葛西純に負ける10年とは思ってないので、俺も負ける気がしないです」と胸を張った。続けて、渡瀬は「(戦いたい選手は)ほかにも、確かにいっぱいいました。いろんなレジェンドとやってきたし、同期、育ててくれた師匠、先輩もいる。だけど、一番大事なのはあの日の約束です」と葛西戦にこだわった理由を説明。