
明治安田J2リーグでJ1昇格を目指すプロサッカーチーム、ジュビロ磐田。そのホームタウンである磐田市がチームの躍進を願い、市を挙げた大規模な応援キャンペーンを展開中だ。激戦を繰り広げるジュビロを、行政と市民が一丸となり後押しする異例の取り組みとして全国の注目を集めている。

市役所全体で昇格ムードを演出、ユニフォーム着用
J1昇格に向けた熱気を高める磐田市の積極的な施策の一つは、市職員による応援ウェアの着用推進だ。2025シーズン終了までの毎週金曜日、市職員はジュビロ磐田のユニフォームやポロシャツを着用し業務に当たる。
これは来庁者にジュビロがホームタウンであることを改めて認識させ、試合の周知を狙う。市民や来庁者への視覚的なアピールを通じ、市全体でチームを応援する雰囲気の醸成を促進する試みだ。

目標1万羽、市民の想いを乗せた千羽鶴
キャンペーンの核となるのが、市民の思いを一つにする千羽鶴制作だ。市職員やファン、サポーターに加え、市内の全22小学校にも協力を依頼する徹底した市民巻き込み策。目標は1万羽。完成した千羽鶴は、11月2日のV・ファーレン長崎とのホームゲームまでにチームへ贈呈される予定だ。
「最後まで戦い抜くジュビロ磐田を応援するきっかけに」との市民の切なる願いが込められた千羽鶴がチームの士気を高める精神的な支柱となることを期待している。

アウェー戦PVも企画、市民の観戦機会を確保
リーグ終盤の天王山に向け、アウェーゲームでの応援体制も強化。残るアウェー戦全3試合でのパブリックビューイング(PV)の開催を計画している。この企画は既に市民からの高い関心を集め、10月26日の愛媛FC戦は定員に達する盛況ぶりだ。担当者は「来年はJ1で戦うジュビロを見るため、市民一丸となって応援したい」との強い決意を表明。現在リーグ中位ながらも、この熱烈な行政と市民のサポートがチームの起爆剤となり、J1昇格への道のりを照らす原動力となることが期待される。
磐田市全体が、歓喜の瞬間を迎える準備に余念なしの状況だ。
記事/まるスポ編集部