
スポーツテクノロジー企業のユーフォリアは、アスリート向けコンディショニング管理システム『ONE TAP SPORTS(ワンタップスポーツ)』が、石川県による医・科学情報サポート事業の支援ツールとして採用されたと発表した。同県の競技力向上、特に国民スポーツ大会での好成績獲得に向けた科学的根拠に基づく新たなアスリート支援体制の構築が目的だ。
採用の背景と目的
石川県では、いしかわスポーツ医・科学情報センター(ISSC)を中心に、競技力の維持・向上を目指した多角的支援を展開。体力測定、心理・栄養指導など専門的なアプローチの提供をしている。今回の『ONE TAP SPORTS』採用は、この医・科学サポートをデータ面から強化する重要な一手。科学的なコンディショニング管理の実現による、アスリートの持続的な成長支援が最大の狙いだ。
『ONE TAP SPORTS』による支援体制
導入される『ONE TAP SPORTS』は、アスリートの日々の体調やトレーニングデータを一元管理するクラウドプラットフォーム。選手自身が運動時間、睡眠時間、体重、疲労度を示す自覚的運動強度(RPE)などを入力し、リアルタイムでの指導者との共有が可能となる。これにより、個別最適なトレーニングプランの立案やオーバートレーニングの回避、ケガの予防対策を迅速に実行。指導者の経験則だけでなく、客観的なデータに基づいた高度な意思決定を支援するツールとしての役割をはたす。
今後の展開
石川県の同事業は、2024年度の13競技に続き、2025年度には16競技団体への支援拡大を計画。本システムの活用は、育成年代の選手にとって自身の身体やパフォーマンスを深く理解するための教育ツールとしての側面も持つだろう。科学的なデータ管理に基づいたアスリートの自己成長と、県全体の競技水準の底上げへの貢献が期待されている。
記事/まるスポ編集部