
――弓月選手から刺激を受けるのですね。ところで欠場中、お父さんの田中稔選手と一緒にトレーニングをしていたのですか?
きずな:今は東京に住んでいますが、欠場期間中は実家にいました。「復帰したいけど、なかなかうまくいかない」という状況がずっと続いていた。
リング復帰の目処が立たず、本当に先が見えなかった。いつ練習できるかも分からない状況で気持ちも落ちていました。
その姿を見て「いつ復帰しても良いようにトレーニングは続けよう」とお父さんが声をかけてくれました。
私のモチベーションが落ちないように練習に付き合ってくれて、一緒に海や山で走ったり家で筋トレしたり。
――7.13両国国技館の復帰戦もトレーニングを続けていたから、すぐに対応できたのですね。
きずな:やっぱりメチャクチャ不安でした。でもどこの会場でも不安だったと思います。両国大会の当日は朝から緊張していたけど、入場口をくぐった瞬間に緊張が吹き飛んだんです。
今回怪我をして所属団体からの復帰ではなく、環境を変えて新たなスタート。私なりに“覚悟”を持ってマリーゴールドに来ました。
お父さんと基礎練習や筋トレはしていたけど、ほとんどリング練習が出来なかった。3ヶ月間リングから離れていたから不安でした。
でも家族や周りの方々が温かかった。先輩方も優しいし同世代の人たちにも支えてもらいました。
試合前でバタバタしていて返事を返せなかったけど「頑張ってね」とたくさん連絡をいただきました。それで「頑張ろう」って…みんなから背中を押してもらえましたね。
