前回に引き続き、ゲストはパラダンスアスリートの梅津絵里さん(右)
「失ったものを数えるのではなく、今あるものでどう輝くか」
YouTube番組『BEYOND THE LIMITS』ゲストはパラダンスアスリートの梅津絵里さん。2度にわたる脳の炎症、そしてICUでの記憶喪失という壮絶な試練を乗り越え、なぜ彼女は表現者としてフロアに立つことを選んだのか。MC伊津野亮が、その不屈の精神と「パラダンス」の真の魅力に迫る。
■極限状態からの生還を支えた「無意識の絆」
2020年、腰の手術をきっかけに持病の「全身性エリテマトーデス(SLE)」が再燃。脳の炎症により、梅津さんは最愛の夫の顔すら忘れてしまうほどの記憶喪失に陥った。「ICUのベッドに縛り付けられ、夢の中で必死に家に帰ろうとしていた」と彼女は当時を振り返る。コロナ禍で面会が制限される中、家族が送り続けた呼びかけが、無意識下の彼女を現世へと繋ぎ止めた。
「失ったものは大きいかもしれない。でも、戻ろうとする意志がなければ今の私はいない」。その言葉には、死線を彷徨った者だけが持つ圧倒的な説得力が宿る。
■「自己表現」が自分を病から解放する
2024年1月、梅津さんはパラダンス選手として新たなスタートを切った。かつて幼稚園教諭やエアロビクストレーナーとして活動していた彼女にとって、踊ることは「自分を取り戻す儀式」でもある。「6年間の寝たきり生活で、天井しか見えず声も出せなかった。だからこそ、自分の感情をアウトプットできる場所を求めていた」。派手なメイクを施し、音楽に身を委ねてフロアを舞う瞬間、彼女は「病人としての自分」を脱ぎ捨て、心からの「フリーダム(自由)」を掴み取る。

■「あるがまま」を武器に世界へ
梅津さんのモットーは「あるがまま」だ。SNSでは輝かしいダンスの姿だけでなく、痛みと戦う日常のリアルも発信する。「辛い自分も、踊る自分も、どちらも私」。その自然体な姿こそが、多くのフォロワーに勇気を与える源泉となっている。現在は世界大会を目指す育成協会に所属。日本から世界へ、その表現の幅をさらに広げようとしている。
■続きはYouTubeチャンネルで
一人の女性が、困難を乗り越えて再び「自己表現」の喜びを掴むまでの物語を、ぜひ動画で目撃してください。
YouTube:BEYOND THE LIMITS #1――梅津絵里が語る「今あるもので輝く」理由
Podcast:BEYOND THE LIMITS #2――梅津絵里が掴んだ、誰よりも自由な「自分」🆕
伊津野 亮(いづの りょう)/ナレーター・実況・ラジオDJ
熊本県出身。「『ぷっ』すま」「ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー」「ボウリング革命 P★League」など、数々の人気番組で唯一無二の存在感を発揮。圧倒的な熱量と重厚な低音ボイスを武器に、現在はbayfm等のラジオ番組やテレビの第一線で活躍。後進の育成にも尽力する「声」のスペシャリスト。
梅津絵里(うめつえり)/パラダンスアスリート
26歳の時、指定難病である「全身性エリテマトーデス(SLE)」を発症。28歳から34歳までの6年間、脳の炎症により意識不明の状態が続き、人生の黄金期を病院の天井だけを見て過ごす過酷な闘病を経験する。2020年、腰の手術後に病気が再燃し、再びICU(集中治療室)へ。一時的に記憶を失い、家族の顔すら忘れてしまう極限状態に陥るも、奇跡的な生還を果たす。幾度の生命の危機から立ち上がるその姿から、周囲やフォロワーの間では「不屈のフェニックス(不死鳥エリ)」と呼ばれている。2024年1月よりパラダンススポーツ選手として本格的に始動。モットーは「失ったものを数えるのではなく、今あるものでどう輝くか」。
記事/大楽聡詞
編集/まるスポ編集部
