
「しなやかな自分軸を育む」人材開発教育プログラムを提供する一般社団法人マイドキュメンタリーJAPANは、水球日本代表の元キャプテンでオリンピアンの志水祐介氏とパートナーシップ協定を締結しました。トップアスリートとして極限のプレッシャーと向き合ってきた志水氏の実践知と、芸術的手法を用いた独自の自己探求プログラムを融合させ、現代社会に求められる「真のリーダーシップ」を育む新たな人材開発教育プログラムを共同で展開します。
肩書きではない「真のリーダーシップ」の探求
変化が激しく予測困難な現代において、組織を牽引するリーダーシップのあり方も大きな変革を求められています。肩書きや権威に依存する旧来のリーダーシップ像ではなく、一人ひとりが自身の内面と深く向き合い、自分らしさを発揮しながら周囲を巻き込んでいく力、すなわち「真のリーダーシップ」が不可欠です。
この共通認識が、今回の協定締結の背景にあります。マイドキュメンタリーJAPANは、写真家・音楽家でもある代表理事の佐藤太志朗氏が、長年の表現活動と経営・教育現場での知見を掛け合わせて開発した「マイドキュメンタリープログラム」を提供してきました。このプログラムは、被写体の本質を捉える写真家の視点と、物語を編むドキュメンタリー制作の手法を応用し、自己探求・自己理解・自己開示・他者承認のプロセスを通じて、個人の潜在能力を引き出すことを目的としています。

アスリートの実践知と芸術的メソッドの融合
一方、志水祐介氏は、水球日本代表「ポセイドンジャパン」のキャプテンとして、32年ぶりのオリンピック出場や、36年ぶりの勝利という歴史的な瞬間をチームと共に作り上げてきました。その経験から、極限のプレッシャーの中でチームをまとめ、目標を達成するために不可欠なリーダーシップの本質を深く理解しています。
両者は「真のリーダーシップは、深い自己理解と他者への敬意から生まれる」という信念を共有しています。今回の協定は、志水氏がアスリートとして培ってきた「自分と向き合う」実践的な知見と、マイドキュメンタリープログラムが持つ体系的な自己探求メソッドを融合させることで、これまでにない全く新しいリーダーシップ開発の形を社会に提案することを目的としています。
新プログラムが目指すもの
本協定に基づき、両者は今後、企業や教育機関、スポーツチームなどを対象に、研修プログラムを共同で開発・実施します。具体的には、志水氏がファシリテーターとして「マイドキュメンタリープログラム」を活用した研修を担い、マイドキュメンタリーJAPANは、対象者に合わせたプログラムのカスタマイズ等を支援していきます。
今後はまず、企業向けの管理職・次世代リーダー育成研修や、学生向けのキャリア開発プログラム、アスリート向けのセカンドキャリア支援プログラムなどを共同で展開していく予定です。志水氏の持つ説得力と、マイドキュメンタリープログラムの深い内省の力が組み合わさることで、参加者は机上の空論ではない、実践的で血の通ったリーダーシップを学ぶことができると期待されています。
このパートナーシップを通じて、両者は「一人ひとりが自分自身の物語の主人公として輝き、そのエネルギーが周囲へと伝播していくような、自律的で創造的な社会」の実現に貢献したいとしています。

プロフィール
志水 祐介(しみず ゆうすけ) 水球元日本代表キャプテン。19歳で日本代表に選出され、14年間プレー。リオ、東京と2度のオリンピックに出場し、東京五輪では36年ぶりの勝利に貢献した。日本人センターとして海外初のプロ契約を結ぶなど、国際的な舞台で活躍。引退後は、その経験を活かした講演や研修を全国で行うほか、子供たちにスポーツを通じて成功体験を提供する「一般社団法人アスヒロ」を設立し活動している。
一般社団法人マイドキュメンタリーJAPAN ドキュメンタリー制作の手法を応用した人材開発・組織開発プログラム「マイドキュメンタリープログラム」を企画・開発・提供する団体。代表理事は、写真家、音楽家、経営者としての多彩な経験を持つ佐藤太志朗氏。芸術と経営、表現と教育を越境するユニークなアプローチで、次世代のリーダーシップ育成に取り組んでいる。
記事/まるスポ編集部