
ロッテが2日、コーチングスタッフの配置転換を行った。
ファームで指揮を執っていたサブロー2軍監督兼統括打撃コーチが1軍ヘッドコーチに就任し、福浦和也1・2軍統括打撃コーディネーターが2軍監督に。そして、金子誠1軍戦略コーチが1軍チーフ守備走塁コーチになることが発表された。
「8割辞めるつもりでいた」が、思いとどまった恩人の言葉とは?
ロッテは開幕カードのソフトバンク戦で3連勝し、快調なスタートを切った。しかしそれは続かず黒星が積み重なり、現在は17勝31敗で首位・日本ハムとは11ゲーム差の最下位に沈んでいる。
チーム防御率もリーグ最下位の状況にあるが、極めて顕著なのが打撃陣の低迷。得点123も同最下位だがチーム打率は.213と12球団最下位となっている。(3日現在)
ここにテコ入れを図るべく松本尚樹球団本部長と吉井理人監督が協議の上、交流戦開始のタイミングでの変更となった。
両者ともに得点力アップをサブロー新ヘッドコーチに期待しており、ここからの巻き返しが注目される。
ただ、今季は優勝が至上命題という理由がある。それは球団が掲げた「VISION 2025」の該当年だからだ。
21年に掲げられた本ビジョンは、「2025年までの間に常勝軍団となる」というもの。
21年はオリックスと終盤まで優勝争いを演じ、昨年まで2年連続クライマックスシリーズ(CS)進出するなど、20年からの5年で4度Aクラス入りを果たしていた。
そしてついに25年が来たが、昨オフに佐々木朗希投手のポスティング容認からその達成に疑問符がついてしまう。SNSでも「佐々木がいなくてもビジョンを達成できるってことだよね?」「エース級の投手を簡単にメジャーに出しちゃってビジョン達成できるの?」などと引き合いに出す意見が多数寄せられていた。
また、井口資仁前監督からも言及があった。名球会のYouTubeチャンネルに出演した際に「私が監督をやっていた時から2025年に向けたビジョンを掲げながらやっていた」と語る。
一方で、「選手をとっかえひっかえやっていたら常勝チームはできない。しっかりビジョンを持って、球団が一緒にやらないとうまくいかない」と、チームの形を作る必要があると述べた。
現状メンバーを固定できない状況の中、若手選手の現状をよく知るかつての4番に再建を委ねた。果たして起爆剤となるのか、その真価がこれから明らかになる。
記事/まるスポ編集部
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