【BELLATOR ランペイジ・ジャクソン】「お辞儀の文化に触れ、俺は変わった」

――アローナ選手へのパワーボムには、そんな裏話があるんですね。アローナ選手以外で印象に残っている選手はいますか?

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ジャクソン桜庭選手との試合は、俺がPRIDEで初めての試合だったから印象に残っているよ。あの試合は2週間前に告知されたが、元々はケンシャムロックとの試合が予定されていて、5週間ほど準備をしていたんだ。

そうしたら急に「桜庭と試合をしてほしい」と連絡があった。「桜庭」という選手も知らないし、そもそも「PRIDE」も聞いたことがない。分からないことだらけだったが、やることになった。 

当初、階級は関係ないという話だったので減量しなくてもいいと思っていたら、試合の数日前に「体重を落とせ」と言われて。時間がなかったが、なんとか規定通り体重を落とすことに成功したよ。 

当日、実際リングに立ってみると、さいたまスーパーアリーナは驚くほど大きな会場で、改めて本物のエンターテイメントショーであることを実感した。1R10分、2・3R5分のルールも自分には想定外で、準備が整ってなかった部分もあったが、自分の出来る範囲でサブミッションも切り抜けた。 

しかし準備不足もあり、最終的には桜庭選手にチョークを極められてしまったけど、あれが自分のMMAのキャリアの中で、初めてサブミッション・関節技で敗れた試合だったんだ。 

――そして今回再び「さいたまスーパーアリーナ」のリングに立つことになりました。対戦相手のエメリヤーエンコ・ヒョードル選手について、どういった印象をお持ちですか?

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ジャクソンヒョードル選手は、見るからに「ロシア」の選手だという印象だ。非常にスキルのある、打撃も強い選手。加えてサンボのテクニックも持ち合わせている。だからグラウンド戦になったら、手強い選手だと思っている。

「血の匂いを感じた時、サメのように仕留めに来る」。そんな選手だと思う。 そして何よりも見た目が“ザ・ロシア”だ(笑)。変な意味ではなく、ロシア人は冷静でクールなイメージがある。

そして話す時の、あの独特なアクセントが好きなんだ。ヒョードル選手には自分と同じスピリットを感じる。エンターテイメント性の高い、観ていて楽しい試合をする選手だと思うよ。そしてファンのために面白い試合をする。なにより日本のファンが大好きだ。そんなところも自分と似ている点だね。 

彼の過去の試合、多くの勝った試合と僅かな負けた試合を含め、本当にエキサイティングな試合をする選手だ。だから格闘家の中でも「レジェンド」と言われる選手になっているだろう。

もし29日の試合で自分が負けたらリマッチも申込もうかな(笑)。 とにかく今回の試合は、「日本のファンのため」にやる試合だと思っている。どちらが最終的に勝つか負けるかは分からないけれど、本当にファンのために戦うし、もし勝ったら家族に伝えたいな。 

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