打線が終盤に1点差まで迫るも、反撃は及ばなかった楽天(写真はイメージ)
【楽天7-8ヤクルト】(5月30日・楽天モバイル 最強パーク宮城)
セ・パ交流戦の開幕から苦しい戦いが続く楽天は、本拠地にヤクルトを迎えてカード第2戦に臨んだ。交流戦4連敗中と波に乗れない楽天にとって、何としてでも掴みたい今季交流戦の初白星。必死のパッチで勝利への糸口を探る一戦は、先発の早川隆久とヤクルト・高梨裕稔による投手戦で幕を開ける。
試合が動いたのは5回。それまで好投を続けていた早川が1死からヤクルト打線に捕まる。四球と安打、さらにバント処理の隙を突かれて先制を許すと、ここから古賀優大、オスナ、塩見泰隆に連続タイムリーを浴びるなど、一挙5点のビッグイニングを作られた。早川は5回82球、8安打5失点で無念の降板となり、序盤のゲームメイクが光っていただけに悔やまれるイニングとなった。
だが、ここからの楽天はこれまでの沈黙を破るかのような猛反撃を見せる。6回ウラ、ルーキーの中島大輔がチーム初安打で出塁すると、続く渡邊佳明がレフトのホームランゾーンへ叩き込む今季1号2ランを放って反撃の狼煙を上げる。直後の7回表に3番手の鈴木翔天がサンタナに手痛い2ランを浴びて再び突き放されたものの、杜の都はここからさらに加速。
7回ウラ、二死からマッカスカーが左翼スタンドへ一発を放つと、続く代打の平良竜哉もヤクルト高梨のフォークを完璧に捉え、チームトップとなる7号ソロを左翼席へ突き刺す。二者連続のアーチで球場のボルテージは最高潮に達した。
8回に1点を失い、4点差で迎えた運命の9回ウラ。楽天は相手の失策と村林一輝の内野安打で1死一二塁のチャンスを作ると、打席にはマッカスカー。ライトへのタイムリー二塁打で1点を返し、なおも好機でそのまま三塁の守備に入っていた平良が、ヤクルトの守護神・キハダのスライダーを捉えてレフト前へ。執念のタイムリーでさらに1点を加え、2点差へと詰め寄る。
なおも二死満塁と一打逆転の場面を演出し、代打・吉野創士のセカンドゴロが相手のエラーを誘ってついに1点差。本拠地の大歓声が背中を押し、一打サヨナラの劇的シチュエーションを迎えたが、最後は3番の辰己涼介が三振に倒れて万事休す。あと1点が遠く、7対8で惜敗を喫した。
SNS上では、終盤に見せた驚異の粘りに対して「負けはしたけれど、9回の猛追には魂が震えた」「平良の代打ホームランからのマルチ安打が素晴らしすぎる、明日は絶対にスタメンで見たい」と、売り出し中の若大将・平良の活躍や打線の意地に興奮する声が相次いだ。
一方で、「早川が5回に急に捕まったのが痛かった」「あと一本が出ないのが今の弱さ。でも、この悔しさを明日ぶつけて連敗を止めてほしい」と、先発陣の踏ん張りを求めつつも、明日の反撃を期待するファンの熱いメッセージが溢れていた。
これで交流戦は開幕5連敗となり、いまだ勝ち星なしと厳しい現実が突きつけられている。しかし、試合の最後まで決して諦めない姿勢を示し、ヤクルトの守護神を引きずり下ろす寸前まで追い詰めたこの粘りは、間違いなく明日への光である。悔しさの中に確かな意味を見出した楽天が、この執念を次戦の歓喜へと繋げることを期待したい。
