運動指導歴30年の今井礼子さん、水泳指導・メンタルコーチ・公認パラスポーツコーチ等、活動は多岐に渡る
12月1日、新たなスポーツメディア「まるスポch(チャンネル)」がポッドキャスト番組としてスタートした。記念すべき初回ゲストは、2005年に「ひまわり運動ひろば」を設立し、水泳指導や講演会で多方面に活躍するメンタルコーチ、今井礼子さんだ。
メンタルコーチ・今井礼子「子どもが“プロスポーツ選手を目指したい”と思った時、その思いを満たしてあげたい」
東京2020パラリンピック・カヌー競技日本代表(現在はパラカヌー競技のナショナルコーチ)である今井航一さんのパートナーであり、日本パラスポーツ協会公認パラスポーツコーチの資格を持つ彼女の哲学は、多くの教育者・指導者にヒントを与えるものとなっている。
◾️プロの指導者が実践する「自主性を尊重する」極意
トップアスリートだった夫、今井航一さんを支えた彼女の姿勢は、指導者としての専門性が強く反映されている。
「基本的には、見守る体制です。本人がやろうとしていることを邪魔しないこと」
必要以上の手助けはせず、選択肢は提示するが決定は委ねる。この「見守る力」こそが、選手や子供たちが自ら考え、最高のパフォーマンスを出すための基盤となるという。この哲学は、保育士や保護者向けの講演で彼女が常に伝えている「人を育てる」本質そのものだ。
◾️元選手の挫折と、「支えるプロ」への転身
現在の指導哲学の根源は、彼女自身の過去にある。高校時代、カヌースプリントで全国を目指していた彼女は、怪我で選手生命を絶たれた。「選手としてもう無理だ」という絶望を経験した後、「誰かのためにサポートする」という新しい役割を見出し、そこに自身の天職を見つけた。
この経験が、現在のメンタルコーチとしての活動にも活かされている。挫折を知っているからこそ、選手の痛みや不安に寄り添い、結果だけでなく「やってみた」というプロセスを評価する指導ができるのだ。
教育・指導のプロが語る「自主性を育む」本質。スポーツファンのみならず、子育てや人材育成に悩む人全てにとって、新しい気づきが得られるだろう。
「まるスポch」はPodcastで12月1日より配信開始。
<インフォメーション>
ひまわり運動ひろば WEBサイト
今井礼子 X
今井礼子 インスタグラム
編集/まるスポ編集部
写真提供/香川県パラカヌー協会 高橋由理
