
渡辺未詩が愛野ユキとの熱闘制しプリンセス王座初防衛!
東京女子プロレスが10月18日、東京・後楽園ホールで「Additional Attack ’25」を開催した。プリンセス・オブ・プリンセス王者の渡辺未詩が愛野ユキとの熱~い戦いを制して、初防衛に成功。渡辺は11・9後楽園で“ジ・アルティメット・アスリート”の異名を取る J-RODの挑戦を受ける。
愛野はリングアナを経て、プロレスラーになったが、渡辺とは同時期に練習生だったこともあり、同じ2018年デビュー組。プリプリ王座には2022年4・9後楽園で当時王者の中島翔子に挑んで以来、3年半ぶり3度目の挑戦。渡辺は9・20大田区で瑞希を破って王座奪還を果たして、これが初V戦となった。
両者は開始早々から、激しいショルダータックル合戦を繰り広げ、アツアツの攻防に。戦場が場外に移っても、ショルダータックルでぶつかり合った。渡辺は愛野を抱え上げ、鉄柱、エプロンの角に腰をぶつけるエグい攻め。リングに戻り、愛野がダイビング・ショルダーを見舞えば、渡辺は開花式ジャイアントスイングでぶん回した。
愛野は愛と炎のフルネルソンから、リバース愛と炎のフルネルソンで締め上げるも決められず。再びショルダータックル合戦、エルボーのラリーで意地の張り合い。愛野はブルドッキングヘッドロック、ヴィーナスDDT、さらにUBV狙いも渡辺が回避。渡辺はパワースラムを決めると、ショルダータックル、レーザービーム、旋回式ティアドロップとたたみかけてトドメを刺し、“激熱”の戦いに終止符が打たれた。
試合後、渡辺は「ユキさんとこんだけぶつかり合って、痛~い!疲れたー!ユキさんも疲れたが同じになるくらい、いっぱいぶつかることができて楽しかったです!ユキさんは同じ年にデビューして、東京女子では先輩だけど、プロレスラーでは同期っていう貴重で大切な存在です。そんなユキさんとこのベルトをかけて戦うことができてうれしかった。私はまだまだこれからずっと防衛し続けるつもりなので、2回でも3回でも100回でも、いっぱい挑戦しにきてくれたらうれしい」と思いの丈を吐露。
そして「後楽園、毎月決まっております。そんな後楽園大会、そしてその後にある両国国技館大会(2026年3月29日)、そこまでずっと防衛し続けて。ここからもっともっとプリンセス・オブ・プリンセスとして頑張りたい!」と歓喜のマイク。
バックステージで渡辺は「これでまた一段と私がプリンセス・オブ・プリンセスになったということで。ただでさえプリンセス・オブ・プリンセスなのに、このベルトと一緒にもっとキラキラ輝いていきたいなって気持ちが強くなってます。こんだけぶつかれる相手ってほかにいないし。ユキさんの存在が私にとってすごくデカいものではあるので。そんなユキさんに勝てたことで、私が足りてなかった部分とかが大きく成長できたんじゃないかなって思います。ここから今年中、後楽園が毎月続くので、そこでずっと、それ以外でもたくさん防衛し続けて、磨きに磨きがかかった状態で来年に決まっている両国。その先までずっと防衛し続けられるように頑張りたいと思います」と長期政権を見据えた。
次期挑戦者のJ-RODは米国出身で、2022年デビューながら、わずか3年でその名を全米に轟かせた超新星。身長178センチの大型戦士で、NJPWアカデミーにも在籍した経歴の持ち主。OVW女子王座をはじめ、数々のタイトルを獲得した実力者で、渡辺にとっては手ごわい相手になりそうだが、「めっちゃムキムキだし、身長も高そうだし、私のやりづらいタイプではありそうだなって。ここから1カ月ない! めっちゃ頑張ります!防衛します」(渡辺)とV2戦に向けギアを入れていた。
一方、初戴冠ならなかった愛野は「三度目の正直ないじゃん!こんなに頑張ったのにダメか。マジでバケモンなんだけど、バケモン界のプリンセスです。お互いマジで意地になりすぎて。でもその意地で戦いたかったから、タックルばっかしちゃったんだけど。でもタックルで負けたとは思ってない!私はこれからも、理想とする(姉の)天満のどかのタックルを目指して、もっと磨くし、強くなるし。今日は未詩に負けたけど、絶対また戦って、今度はもっとぶっ倒してやります。今回挑戦する時に自分の存在証明をするって言ったけど、これからも懲りずにくじけずに毎試合毎試合、存在証明し続けてやります。そしてベルトにはまた挑みます」と悔しさいっぱいも、再チャレンジを期していた。
【大会名】Additional Attack ’25
【日時】2025年10月18日(土)
【会場】東京・後楽園ホール
【観衆】719人
▼第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負
芦田美歩&●小夏れん vs キラ・サマー○&七瀬千花
7分9秒 片エビ固め
※サモアンドロップ
▼第2試合 アイアンマンヘビーメタル級選手権5WAYマッチ 20分1本勝負
<王者>○桐生真弥 vs らく<挑戦者> vs 原宿ぽむ●<挑戦者> vs 鈴芽<挑戦者> vs 鳥喰かや<挑戦者>
7分54秒 謝罪式エビ固め
※第1778代王者が防衛に成功。
▼第3試合 LEVEL UP TRIAL三番勝負Ⅰ 15分1本勝負
○山下実優 vs 鈴木志乃●
5分19秒 片エビ固め
※Skull kick
▼第4試合 LEVEL UP TRIAL三番勝負Ⅱ 15分1本勝負
○中島翔子 vs 高見汐珠●
9分38秒 ヨーロピアンクラッチ
▼第5試合 LEVEL UP TRIAL三番勝負Ⅲ 15分1本勝負
○瑞希 vs 風城ハル●
8分47秒 キューティースぺシャル
▼第6試合 First One-on-One~クイズトジョオネア 15分1本勝負
○荒井優希 vs ハイパーミサヲ●
11分26秒 いくら
※お互いのパーソナルな部分に関するクイズに正解しなければ勝利とならない特別ルール。
▼第7試合 インターナショナル・プリンセス選手権試合 30分1本勝負
<王者>○遠藤有栖 vs アリス・クロウリー●<挑戦者>
11分49秒 片エビ固め
※什の掟。第15代王者が初防衛に成功。
▼セミファイナル プリンセスタッグ選手権試合 30分1本勝負
<王者組>上福ゆき&○上原わかな vs まなせゆうな&凍雅●<挑戦者組>
14分51秒 片エビ固め
※スシ・トルネード。第19代王者組が初防衛に成功。
▼メインイベント プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合 30分1本勝負
<王者>○渡辺未詩 vs 愛野ユキ●<挑戦者>
17分49秒 体固め
※旋回式ティアドロップ。第16代王者が初防衛に成功。
記事/まるスポ編集部
写真提供/東京女子プロレス