リーグ覇者の阪神が1勝もできずにCS敗退となった(写真はイメージ)
セ・リーグ連覇を果たした阪神が、屈辱的な形で今シーズンを終えた。
10月17日に甲子園で行われたクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第4戦。DeNAに5-8で逆転負けを喫し、まさかの4戦全敗で日本シリーズ進出を逃した。
リーグ優勝による1勝のアドバンテージを持ちながら、CSでは1勝も挙げられずに敗退。しかも最後は、勝利まで”あと一球”と迫ったところからの逆転劇だった。
阪神は初戦から3試合連続で完封負けと1点も奪えていない状況で第4戦を迎えた。後がなくなったこともあり、佐藤輝明と森下翔太がそろってスタメン復帰した。
その森下が2本塁打、佐藤も2安打を放つなど主軸が意地を見せ、7回には今シリーズで初めてリードを奪う。しかし、9回に悪夢が待っていた。
1点リードの2死二、三塁。マウンドに立つ工藤泰成がDeNAの三森大貴を2球で追い込み、勝利まであと一球に迫った。
甲子園に響く「あと一球コール」。勝利を信じた虎党の声援が高まる中、三森が3球目の直球を捉え、中前へ逆転の2点適時打を放った。その後も続きこの回一挙4得点で阪神は3点ビハインドという展開に。
あと一球で反撃の第一歩を踏み出せたはずが、待っていたのはあまりにも残酷な結末だった。
今季の阪神は、開幕前から多くの評論家に優勝候補として挙げられていたものの、シーズン最終盤まで巨人と優勝を争い、辛くもリーグ連覇を達成した。
その一方で個人成績に目を向けると、打者では佐藤が打撃三冠に最多安打を加えた4部門でタイトル獲得。森下も35本塁打・84打点を記録し、最高出塁率にも輝いた。
投手陣も村上頌樹が最優秀防御率、高橋遥人が最多勝、才木浩人が最多奪三振と、タイトルホルダーがずらりと並ぶ。
評論家の多くが優勝予想に上げた通り、個人成績ではリーグをほぼ独占した華々しさとは裏腹に、チームとしては意外にも攻撃面に課題もあった。
阪神のチーム打率は.246・125本塁打・518得点。一方、CSで対戦したDeNAは、同じ125本塁打ながら557得点を記録した。リーグトップの防御率2.79を誇る投手陣が優勝を支えた一方、攻撃面では他球団を圧倒していたわけではない。
1番の近本光司は途中死球による離脱があったものの、5番の大山悠輔までは固定できるメンバーだった。しかし、チーム本塁打の約6割にあたる74本を佐藤と森下の2人で記録していたことから、両主砲への依存度の高さが目立っていた。
2人はWBCに出場し、レギュラーシーズンでも全143試合に出場した。CSで相次いで故障に見舞われたことは、長期間にわたる負担の大きさを考えさせる。
結果として、両主砲がスタメンを外れた試合では打線が沈黙。得点を挙げることすら厳しい状況だった。主軸の力で勝利を重ねてきたチームが、肝心の短期決戦で別の得点パターンを示せなかったことは、大きな誤算だった。
振り返れば、レギュラーシーズンも戦力が主にMLBへと流出した巨人との優勝争いが最終盤までもつれ込んだ。
リーグ連覇を果たしたとはいえ、最後まで他球団を突き放せなかった背景には、レギュラー陣の次が薄いという側面も一部では指摘されていた。
勝利まであと一球と迫りながら、その一球で勝利が逃げていった阪神。
甲子園に響いた“あと一球コール”は、リーグ王者が短期決戦で味わった屈辱を象徴するものとなった。
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記事/まるスポ編集部



