リオデジャネイロ五輪で日本人初の銅メダルを獲得した教え子、羽根田卓也選手と(2016年撮影/本田氏提供)
■地元の誇りが競技を支える
――愛知県、特に「カヌーのまち」として知られるみよし市では、地域住民の理解も深いとお聞きしました。
本田:本当にありがたいことです。平成6年の愛知「わかしゃち国体」の際、当時の町長・塚本三千雄さんが「カヌーのまち・みよし」を掲げてくださった。その熱意は今も続いています。
驚くのは、当時のために審判資格を取った地元のおじいさんやおばあさんが、30年以上経った今でも、年に数回の大会のために日本カヌー連盟に審判員登録をして救助や審判に来てくれることです。
――30年!それは素晴らしい地域貢献ですね。
本田:こうした「地元の熱意」が脈々と受け継がれているからこそ、今の愛知のカヌー界があります。
杜若高校も2025年のジュニア選手権で男子が総合優勝を果たすなど、そのスピリットは今の生徒たちにも確実に受け継がれています。この熱量を、どうやって次のステップへ繋げていくかが重要だと思っています。
<#3に続く>
プロフィール
本田泉(ほんだ いずみ)愛知県カヌー協会理事。豊田市カヌー協会会長。1994年の愛知国体を控え、1987年に未経験ながら杜若高等学校カヌー部顧問に就任。独学と現場での研鑽を積み、2002年に創部15年で同校を初の全国制覇へと導く。羽根田卓也選手をはじめとするトップアスリートの育成を支え、強豪愛知の礎を築いた。2005年に杜若高校退職後はスプリントのジュニアナショナルチームの監督・パラカヌーのナショナルチームの監督などを務め、現在は、2026年アジア競技大会の競技責任者(スポーツマネージャー)として、会場整備や運営の陣頭指揮を執っている。
記事/大楽聡詞
編集/まるスポ編集部
