
――TTGCで指導を始めたきっかけは何ですか?
邪道:会社からの依頼がきっかけでしたが、俺自身、トレーニング文化をもっと普及させたいという思いが強かったんです。
ジムに通う方は増えているものの、日本全体のトレーニング実施率は意外にも低いのが現状でして。
――どのくらい低いんですか?
邪道:10%を切っています。韓国が約9%ほどですが、日本はそれよりもさらに低い水準にあります。
――そんなに低いのですか?
邪道:はい。トレーニングをやめると筋肉は落ちて疲れやすくなります。良いことはありません。今のプロレス界も含めて怪我をする選手が多いですが、怪我を減らすためにも体力づくりは重要です。
――今後はプロレスを続けながら、トレーニング指導にシフトされるのでしょうか?
邪道:そういうのもやりたいですね。みんなに怪我をしてほしくないですし、他団体も含めてプロレス事故のニュースは見るのも聞くのも嫌ですから。
俺が正しく、効率的で効果的なトレーニング方法を伝えて、怪我が減ればと思っています。
――それは社会還元でもありますね。
邪道:猪木さんの「元気があれば何でもできる」という言葉通り、元気があれば何でもできると思うんです。
数年前に中学の同窓会に参加した時、中年体型になった同級生から「ジムに行きたいけど、どんなトレーニングをすればいい?」と聞かれました。
みんな知らないんですよね。ですから、そうした経験も踏まえ、すべての人に健康第一でいてほしいと心から願っています。これが社会貢献に繋がるかは分かりませんが。