
DDTのKO-Dタッグやインディペンデントワールド世界ジュニアヘビー級王座(飯伏幸太、田中稔らも戴冠)などを獲得したインディープロレス界を代表する翔太が、5月15日にOSW STYLE WRESTLINGでプロデュース興行「ベルセルク・インターナショナル」を開催する。その大会はインディーの若手と海外レスラーがメインとなった興行。なぜプロデュース興行に踏み切ったのか、翔太を直撃した。(取材・文/大楽聡詞)
プロデュース興行「ベルセルク・インターナショナル」開催について
――5月15日、翔太選手が「OSW STYLE WRESTLING」でプロデュース興行を行う経緯を教えてください。
翔太:僕の元には海外レスラーから「日本で試合をしたい」という連絡が届きます。僕だけでなく、各団体のSNSにも売り込みのDMが届くそうです。
ただ、彼らが日本で試合をするのは正直難しいんです。 英語のメッセージと動画ではレスラーのレベルが分かりにくく、日本のプロモーターもどんな選手なのか判断できません。

――日本のファンの目は肥えていますよね。
翔太:日本では団体所属の選手が最優先で出場します。そのため、カードに組まれる枠は限られ、レギュラー参戦しているレスラーで大会が成立するんです。
海外の選手の中には「ギャラなし、渡航費も自腹」で来日するケースもあります。それなのに「なぜ試合ができないんだ?」と彼らは疑問に思う。
でも、日本の“団体所属”という文化、システムを理解するのは難しいですよね。さらに今の日本の“推し”という文化はさらに難しい。新たな海外レスラーが関心を得るのは至難の技ですよね。
――売り出し中の海外レスラーにとっては、日本で知名度を上げることが重要ですね。
翔太:そうですね。日本で試合をして箔をつけ、海外での活躍の場を広げたいという選手は多いです。でも試合を組むことが難しいのが現実です。
今回、海外から来る3人の選手も2週間の滞在期間中、試合が1~2回組めるかどうかの状況でした。それなら「俺が興行をやればいい」と考えました。 ただ、自主興行では“海外レスラーの活躍の場を作る”というコンセプトから外れてしまいます。
そこで、「日本のインディーの若手と、チャンスを求めて海外から来日する選手が戦う場を作ればいいのではないか」と考えました。
そして、OSWのエグゼクティブ・プロデューサー的立場の鈴木心に相談したんです。 OSW側も“新しいことに挑戦したい”と僕の提案を受諾し、僕がプロジェクトマネージャーとなって5月15日に「ベルセルク・インターナショナル」を開催することになりました。