
5月6日後楽園ホールにて、「KING OF DDT 2025 1st ROUND」が開幕。トーナメントには16名の選手が参戦し、“強さの頂点” を目指して激闘を繰り広げた。
この日のセミファイナルは正田壮史 vs 高鹿佑也。2人は2月に行われた若手No.1決定リーグ戦「D GENERATIONS CUP 2025(DGC)」決勝戦で対峙した因縁の関係。
2023年の同リーグ戦決勝では正田に敗れた高鹿だったが、本年度は執念の勝利を収め、初優勝を果たした。2人が再び拳を交えるのは、2.23DGC決勝戦以来となる。

試合はゴングと同時に激しいエルボーの打ち合い。場外では「高鹿くん」と挑発する正田に高鹿が怒りをぶつける形で反撃。
高鹿は元ユニット・BURNINGの岡田佑介の得意技を連発。インターセプト(スイングDDT)からサドンデス(フィッシャーマンズ・バスター)、ムーンサルト、そしてアームロックへと攻勢を強める。

正田も三角蹴りを放ち、ホールドを狙うもカウントは2。最後は高鹿の変形トライアングルランサーを振りほどき、“正田のチカラKOBUムキムキ” を炸裂させて高鹿から3カウントを奪った。
敗れた高鹿は「あいつに “高鹿くん” だの言われて腹が立った。でも今日闘って、あいつの方が強かった。俺のKING OF DDTが終わってしまったけど、俺自身はまだまだ終わりじゃないから。どん底いっぱい経験してきて、今の自分自身がある。正田、次は覚えてろ」と悔しさを滲ませた。
一方、1回戦突破の正田は「俺の計算通りだ。高鹿佑也を翻弄して、今日のように勝つ。これが、DGCから学んだ新たな勝利への式のひとつだ。」と自信をのぞかせる。

2回戦に向けて「樋口さんはすごい大和魂を持ってると思っています。俺の内にある大和魂を樋口さんにぶつけて、またひとつ日本人としての誇りと強さをお見せしたいと思います」と闘志を燃やした。
入門からわずか3か月という団体史上最速のデビューを果たし、若手の中で際立つ存在となった正田。その正田にとって、高鹿はライバルとして特別な存在なのかもしれない。KING OF DDTでの対決は終わったが、2人の関係は今後も続いていくだろう。
<インフォメーション>
5月10日(土)は新宿FACEで「KING OF DDT 2025 2nd ROUND」が開催。正田壮史選手は樋口和貞選手と対戦します。詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEでお楽しみください。
記事/藤本桃子