阪神・佐藤輝明が三冠王に加え、最多安打も獲得(写真はイメージ)
【阪神】佐藤輝明、本塁打は前年より1本減でも三冠 打率と出塁率に表れた打撃の進化
39本塁打は、前年の40本から1本減った。それでも阪神・佐藤輝明は、首位打者、本塁打王、打点王の三冠に最多安打を加え、打撃4タイトルを獲得した。前年との成績比較から見えてくるのは、本塁打数だけでは測れない打撃の充実だ。
NPBの公式成績によると、2025年は打率.277、149安打、40本塁打、102打点。今季は打率.306、165安打、39本塁打、106打点となった。打数は537から539とほぼ同じながら、安打は16本増加。プロ6年目で初めてシーズン打率3割に到達した。
長打の内訳にも変化がある。二塁打は34本から40本へ増え、長打率は.579から.609に上昇。本塁打数が減っても、二塁打を含めた長打の成果は前年を上回った。
さらに、四球は57から68へ増え、出塁率も.345から.383に伸びた。一方、三振は163から164とほぼ変わらない。今季の成績向上を、単純に「三振が減ったから」と説明することはできない。安打と四球の増加が、出塁率の上昇に表れている。
本人は打撃をどう捉えていたのか。球団公式サイトに掲載された9月9日の月間MVP受賞会見では、8月の打率改善について、要因は一つではなく、修正できたという趣旨を説明した。体勢を崩されながら放った本塁打にも触れ、ボールを捉えられたことや、効率よく力を伝えられた手応えを語っている。
ただし、この発言だけでシーズン全体の成績向上を特定の技術変更に結び付けることはできない。確かに確認できるのは、前年に続く本塁打と打点のタイトルに、今季は打率と安打数のトップが加わったことだ。
一発の威力を保ちながら、安打、二塁打、四球を積み上げた一年。佐藤の三冠は、本塁打の多さだけでなく、打撃成績の幅が広がったシーズンだったことを示している。


