アジア大会・カヌースプリント競技で競技責任者を務める田村一樹さん
愛知・名古屋アジア競技大会のカヌースプリント競技で競技責任者を務めるのが、日本カヌー連盟の田村一樹さんだ。会場は、田村さんが中学時代から親しんできた愛知県みよし市の三好池。東京2020大会が終わった2021年から、この大舞台に向けて準備を重ねてきた。
「海外から選手やスタッフが訪れ、『素晴らしい会場だ』とお褒めの言葉をいただいた」と、三好池を称賛するうれしい声も届いている。

その舞台を支えているのが、多くのボランティアやみよし市の人々だ。地域の協力と尽力があって開催にこぎつけた。そうした人々と力を合わせ、選手が持てる力を発揮できる環境を整え、競技を円滑に進めることが田村さんの役割だ。
自身もかつてカヌーカナディアン選手として活躍したが、その種目を選んだ経緯には意外な裏話がある。学生時代、種目を決める日に風邪で学校を休むと、後日、先生から「お前は以前これを練習していたから」と告げられた。「いわば数合わせのような形で決まったんです」と田村さんは笑う。
かつて自身が漕いだ水面に、今度はアジアのトップ選手を迎える。
「観戦に来た子どもたちが、未来のオリンピアンを目指すきっかけになったら嬉しい」
三好池で繰り広げられる熱戦が、子どもたちの夢の始まりとなるように——。田村さんは大会の成功を支えながら、その先の未来にも思いを寄せている。


