激しくお互いの顔面を蹴り合うプリプリ王者・荒井(左)と挑戦者・上福
東京女子プロレスが6月7日、東京・後楽園ホールで「STAND ALONE ’26」を開催した。プリンセス・オブ・プリンセス王者の荒井優希が上福ゆきとの壮絶な顔面蹴り合いを制し、3度目の防衛に成功。7・18後楽園では荒井にプロレスのイロハを叩き込んだ、師匠と言ってもいい山下実優が挑戦することが決まった。
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過去にインターナショナル・プリンセス王座、プリンセスタッグ王座を戴冠したことがある上福だが、日頃から「タイトルマッチ、シングルマッチ、トーナメントは嫌い」と公言しており、今回がプリプリ王座初挑戦。両者の直近のシングル戦は昨年8・2浜松での「東京プリンセスカップ」1回戦で、荒井が勝利している。2024年3・31両国国技館では当時インター王者だった荒井に上福が挑んでおり、タイトルをかけたシングルマッチはそれ以来となった。
上福は“美”を強調したゴージャスな新コスチュームで登場し、王座戦への意気込みを示した。最初にビッグブーツを繰り出したのは上福で、場外で張り合い。上福は鉄柱にぶつけると、荒井を観客席のイスに座らせ、走り込んでのブーツを一撃。リングに戻ると、荒井はビッグブーツ、ミサイルキックで反撃。
上福はコーナートップからビッグブーツを叩き込むと、エプロン上の荒井にビッグブーツ。荒井もエプロンからのビッグブーツで返した。その後もビッグブーツの激しい応酬に。。荒井は変型ブレーンバスター、サソリ固めもエスケープ。上福は雪崩式ブレーンバスター、ドロップキックもカウント2。
荒井は雪崩式フルネルソンバスター、後頭部にFinally(カカト落とし)も2カウント。上福は豪快なユッキーカッター、フェイマサー狙いも、回避した荒井が新人賞から正調のFinallyを叩き込んで3カウントを奪った。2人は涙で抱擁を交わし、上福は先に退場した。

荒井は「挑戦者、上福さん。本当に何度もシングルでも戦ってきた相手で。戦う度に悔しいって気持ちと、楽しいって気持ちがめちゃくちゃ込み上げる相手なんですけど。私、上福さんの生き方とか、ファイトスタイルも全部とても好きで。そんな上福さんがいるから、東京女子プロレスの幅がとても広がっていると思ってて。自分もそんな選手になれるように頑張りたいって、今日改めて思いました。上福さん、対戦ありがとうございました!」と先輩に感謝のマイク。
ここで、英国遠征のため今大会を欠場していた山下がサプライズでリングイン。山下は5日(日本時間6日)、英EVEのロンドン大会でクリス・スタットランダーを破り、EVEインターナショナル王座を奪取。帰国後、居ても立っても居られず試合会場に向かった。
山下は「荒井ちゃん、防衛おめでとうございます。実は私も、2日前に英国でベルト獲ってきました。英国に行って、強い相手と戦って倒して、このベルトを手に入れた時に一番最初に浮かんだのが、その東京女子プロレスのベルト。そのベルトに挑戦したい!今日、上福が勝っても荒井が勝っても、私にとっては2人とも特別な戦いになるから。とにかく、その東京女子のベルトに今だからこそ挑戦したいと思って急いで帰ってきました。そして、今このリングの上で、私の目の前に立つのは荒井優希。そのベルトをかけて私と戦ってください」と挑戦表明。
これを受けて、荒井は「まさか今日いると思わなくて、ちょっとビックリしてるんですけど。山下さん、もし今日防衛できたら次、山下さんを指名したいと思ってました。昨年末、山下さんに秒殺された試合が何日経っても忘れられなくて。何回試合しても、チャンピオンになっても、防衛しても、あの試合が忘れられない。自分はこのベルトを巻いた時から、山下さんを倒した時からが本当のチャンピオンになれるんじゃないかなって思ってます。だから、私はあなたを超えていきますし、山下さんのプロレス人生、いや、人生で忘れられない日にしたいと思います。7月18日、この後楽園ホールでどうですか? あの頃とは違う荒井なんだっていうのを、山下さんにも皆さんにもお見せしたいと思ってます」と受諾した。
これまで、荒井は山下とのシングル戦は3戦全敗。そのうち、最後の一騎打ち(昨年12・21東京たま未来メッセ)ではわずか65秒で秒殺負けしている。今年1・10新宿FACEでのプリプリ王座への「次期挑戦者決定サバイバル6WAYイリミネーションマッチ」で、2人残りとなった状況で荒井が山下からサソリ固めでギブアップを奪って挑戦権を手にした経緯がある。
V3に成功した荒井は「上福さんに勝つことができました。もう本当にボロボロになったけど、このタイミングで、荒井だからやってよかったって思ってもらえたらうれしい。上福さんと戦えて本当にうれしかった。防衛したすぐあとだけど、次の相手も決まってるので。まだまだ未熟だと思いますので、ここから一日でも多く、一日でも長くたくさん練習して、山下さんからベルトをしっかり守って。自分の中であの日の秒殺の記憶を塗り替えて、チャンピオンだって胸張って言えるようになりたいなと思ってます。今日、上福さんと蹴り合えたことで、確実に自分はまた強くなると思うので、山下さんにも恐れず自分らしく積み上げてきたもので戦いたいと思います」と決意。
挑戦が決まった山下は「英国にいる時から、東京女子のベルトに挑戦するなら今かなって思ってたので、その気持ちのまま急いで帰ってきて。目の前で荒井が勝って挑戦表明しましたけど。荒井にとっての本当のチャンピオンって何?ってなった。あんたはもう本当のチャンピオンでしょ。東京女子のベルト獲って防衛もして。そこじゃない?自分で自分を信じきれてない。私はそこを感じて、荒井がチャンピオンになって防衛していく姿はかっこいいなと思ってたけど、ちょっとガッカリしたし。私も(1月に)タップアウトさせられてますけど、その分もあるし。すぐ倒しちゃいますよ、私が。前哨戦あろうとなかろうと、そこから始まってます。タイトルマッチは決まったんで、荒井と戦うというのは、このままじゃたぶん終わんないと思うんで。挑戦者なんで、相手との戦いでもありますし、自分との戦いとも思ってますから、全力でいきたいと思います」と意欲を見せた。
初挑戦初戴冠がならなかった上福は「東京女子に入団してから、私、今日が一番美しかったと思います。試合は負けたけど、今までやってきたブーツの中で一番かっこよく、美しくブーツができたんじゃないかななんて思う。(新コスチュームは)令和のドロンジョ様ですよ。ちょっとでも太ったりしたらダメになるから、33歳初夏、追い込み。これが私の試合への意気込み、やる気、ここで出しました。(再挑戦は?)もう2度とやりたくない。私はマイペースにやってるから、ベルト、ベルト言わないでください」とマイペースを崩さなかった。
編集/まるスポ編集部
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