【スポーツとメンタルのコーチ 今井礼子】選手よりサポートする側が合っているのかも(第1回)

夫は東京2020パラリンピック カヌースプリント男子VL3日本代表の今井航一選手。その今井選手をカヌーに導いたのが今井礼子さん。彼女は長年「スポーツとメンタルのコーチ」として子どもを始め、保育士、保護者、そして日本代表選手まで幅広い人に寄り添う。ときには「選手のタイムを伸ばすため」、ときには「水が友達であることを伝えるため」、そしてときには「疲れ果てた心を癒すため」に。第1回は、なぜ今井礼子さんがコーチへの道を志したのか…

――現在、今井さんはどのような活動をしていますか?

今井礼子(以下 今井):まず16年前から続けている水泳教室。夏期は保育所に水泳の出張レッスン、メンタルコーチ、一年を通じて香川県内の保育園や医療的ケアが必要な子どもさんが通う施設に行き子どもたちだけでなく、保育士・スタッフ・保護者向けの講演会や勉強会も行っています。そして日本障害者カヌー協会の強化スタッフでコーチとして関わらせていただいています。

――メンタルコーチはどのようなことを教えるのですか?

今井:水泳で技術を教えるのと同じように「自分の取説」を作ることを教えています。

――自分の取説を作る?

今井:夫の今井航一は自分軸で生きています。自分の中に目標があり、それに向けてブレることなく邁進しています。人は自分軸ではなく他の人に影響を受け、「他人軸」になり過ぎると、大概不安になります。

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例えば、私はコーチとして「自分以外」に注目する職業ですが、他人に寄り添うことで他人軸になりがちになり、不安になることがあります。そのときは、他人軸になり過ぎていると自身で感じ、「どんなことをしたいのか」と自ら質問を投げかけてみます。人は自分を知ることによって自分軸で行動しやすくなります。メンタルコーチは相談者が自分軸で動きやすいように、いろいろと質問を投げかけて、その方に合った「自分の取説」を作ります。

――自分軸で動けるようにその人なりの取説を作るのですね。でもこれだけ色々なことをしていると時間があっという間に過ぎませんか?

今井:なんとかバランスを取ってこなしています(笑)。

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