【日本障害者カヌー協会 上岡央子】水上だと障害者と健常者が同じ立場でいることができる(前編)

――僕が上岡さんと初めてお会いしたのが、2019年9月東京・海の森水上競技場で行われた日本パラカヌー選手権大会でした。それまでの2年間はどのような活動をしていたのですか?

上岡:2017年4月法人化した後、協会が主催となる合宿を計画しました。それまで選手は、各々練習していましたが、合宿というまとまった練習会がありませんでした。またJPC(日本パラリンピック委員会)を通じてどんな強化活動をしていかねばならないのか?どのようなサポートが必要なのか?提供できるのか?そもそも競技も知らないので強化活動って何??から学びました。そして協会主催として強化活動を実施するための基本的なルールとなる規程類も作りました。また、「この選手は何歳?キチンと地元で練習はできているのか?JPCにどういった内容で登録されているのか?」等、各選手やスタッフの状況の把握。JPC通じた補助金の申請についても色々な種類があって1年の年度で区切られています。その為にも選手の評価をキチンとしなければいけないし、とにかく基本となる「誰の目から見ても分かるルール(規程類)」を作りました。

――あっという間の2年間ですね(苦笑)。

上岡:そうなんです、なので最初の2年間、東京観光なんて一回も行ったことがなかったです(苦笑)。浅草もスカイツリーも…。住んでいた場所から電車一本の新宿、そして財団がある虎ノ門付近しかウロウロしたことなかったですね(笑)。土日はイベントをしたり依頼されたり、合宿に行ったり…当時はアスリート雇用の選手がいなかったため、仕事のない土日をメインに合宿をしていました。たまたま空いた土日は関東方面の水面調査というか、車いすでもカヌー利用可能な水面はある等…前会長と一緒に全国車で回っていましたね。

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