DDTプロレスが12月3日、東京・新宿FACEで「GO UPDATE 2025」を開催した。DDT EXTREME暫定王者を自称するヤス・ウラノが21日の後楽園ホール大会で、“真”王者のTo-yに挑戦することが決定した。

この日のメインイベントでウラノは正田壮史と組み、上野勇希&To-yと対戦。試合は上野が正田から勝利を挙げた。波乱が起きたのは試合後だった。ウラノがTo-yにEXTREMEのベルトを巻いてあげるふりをして、ベルトを持ち逃げ。To-yがそれを追いかけていった。
大会終了後、彰人(CyberFight取締役)がエンドアナウンスをしていると、ウラノが戻ってきて、「彰人君、今バックステージでTo-yがEXTREMEのベルトを譲渡してくれました。第何代か分からないけど、私がEXTREMEチャンピオンです」と主張。To-yも入ってきて「勝手に盗んだだけでしょ!」と反論。彰人は「試合でベルトかけてやってください。12月21日、後楽園でやってください」と提示。ウラノは「彰人君が正式にこのベルトに挑戦することを認めてくれた。でも、いつやるのが一番いいですかね?」と言い出す。観客から「今!」という声が挙がると、ウラノはその声に便乗して、「今やるのが一番。松井さん(幸則レフェリー)!」とレフェリーを呼び出して、リングアナがゴングを鳴らしてしまった。

突如始まった非公式試合は押さえ込みの応酬から、丸め込み合戦へ。ウラノの逆さ押さえ込みはカウント2で返されるも、今度は変型逆さ押さえ込みでTo-yから3カウントを奪ってしまった。彰人は「アイアンマンじゃないんだから。
タイトルマッチは両者が合意をして、調印書にサインして、団体が認めてからやるんです。百歩譲って、今のは非公式のタイトルマッチ。非公式であなたが勝ったから、非公式ではあなたがチャンピオンになったかもしれないけど、公式ではあなたがチャンピオンじゃないからベルトは動かない。だから、そのベルト、To-yさんに返してあげて。イヤなら、12月21日、タイトルマッチやってください」と断。
彰人はTo-yに「非公式では獲られたかもしれないけど、正式には獲られてないから。12月21日、そのベルトを獲り返す意味も込めて、君がチャンピオンとして、なおかつ挑戦者としてタイトルマッチお願いします」と通告。ウラノは「EXTREMEの暫定チャンピオンになりました!」と勇躍リングを下りた。

バックステージでウラノは「EXTREMEのチャンピオンになりました。DDTにかかわって20年近く経つけど初!」と笑顔。To-yが割って入ると、ウラノは「負けた記憶あるでしょ?」と問う。To-yは「負けた記憶はあるけど…。
僕がチャンピオンの資格はあるけど、挑戦者?」と何が何だか分からない様子。ウラノは「12月21日、挑戦してきていいよ。受けて立つよ」と諭すと、To-yは「今までのことはいったんゼロになったってこと?Vゼロ?」と首を傾げた。
ウラノは「今までのことは忘れて、心入れ替えて挑戦者として頑張ってね!」と激励し、ベルトを持ったまま控え室へと消えた。
もう1度整理すると、ベルトを持っているのはウラノだが、まぎれもなく王者はTo-yでウラノは挑戦者。To-yは12月21日までに、まずは頭の整理をするところから始めなければなさそうだ。
記事/まるスポ編集部
写真提供/DDTプロレスリング
