
DDTの頂点を決めるトーナメント「KING OF DDT 2025」。5月25日後楽園ホール大会では、全16名もの選手の中から勝ち上がった4名が準決勝・決勝へと進む。2月にヒールユニット「DAMNATION T.A」から追放され、苦心の中勝ち進んできたKANON。そんな彼の準決勝、対戦相手は自身を追放した代わりにDAMNATION T.Aに加入した岡谷英樹。これまでの対戦を振り返りながら、因縁の岡谷戦、その先の決勝への思いを聞いた。(取材/大楽聡詞・文/藤本桃子)
ーー今年のKING OF DDT、5月6日後楽園大会、1回戦の勝俣瞬馬選手との対戦から振り返っていただいてもよろしいですか。
KANON:KING OF DDTは1回戦にすごくコンプレックスがあって。過去3年出場して、全部初戦敗退。2022年に対戦した上野勇希以外からは丸め込みで負けているので、ジュニアの選手に苦手意識がありました。
勝俣瞬馬はジュニア屈指の技術や素早さを持っている選手で、かつ何をしてくるか分からないのでかなり警戒しました。
シングルのトーナメントなのに、会見で勝俣さんが「みんなで優勝しに行く」って、よく分からない発言をしていて、「どういうことなんだろう?」と揺さぶられましたね。
ーーセコンドのMAO選手の存在が、逆に勝俣選手を揺さぶったのではないでしょうか。
KANON:会見の時、勝俣さんは「KANONとMAOがタッグを組んでいるのに嫉妬する」と言っていましたね。試合では勝俣が「NωA Jr.」の夢虹と須見を連れていたのに、一度2人を帰したんですよ。その時「“みんなでやる” って言ったのはブラフで、結局シングルで闘うんだな」って思っちゃって。
こっちも「1人で優勝しよう」という覚悟を持っているので、僕もMAOちゃんとMCのKIMIHIROを帰して、フェアな状態でやろうと思いました。それが、両者ともセコンドが最初に帰った背景です。