『RIZIN男祭り』で証明した“勝ち切る力”―朝倉未来、静かに燃え上がる覚悟

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地味さこそ、勝利の鍵

現代MMAでは、オールラウンド能力が求められる。打撃でプレッシャーをかけ、タックルを成立させる。所属するJAPAN TOP TEAMでの地道な練習が、その成果として結実していた。

迎えた最終ラウンド。鈴木の反撃を許さず、カウンターからの左フックでカットを奪取。出血によるドクターストップで、朝倉がTKO勝利を収めた。

泥臭さと鮮烈さ。静と動。その両方を兼ね備えたこの勝利が、彼の“復活”を象徴していた。

背負ったものと、背中を押した歓声

撮影:山本修平

試合後、インタビュースペースに姿を現した朝倉は、率直に語った。

「ホッとしたって感じですね。プレッシャーはないと思っていたけど、歓声を聞いたら背負っているものを実感してしまった」

入場の時は無心だったという。だが、試合前のセレモニーで響いた大歓声には、感情を揺さぶられた。

「嬉しそうにしているお客さんの顔が見えて、自分も嬉しかった」

次なる標的、そして未来へ

復帰戦を終えた今、視線は再び頂点に向かっている。フェザー級のタイトル戦線、そして平本蓮との再戦――。

「もちろん平本ともやりたい。今日の鈴木選手の方が正直、強いと思ってる。でも、ボコボコにしたいですね」

未来のビジョンも、より明確になっている。

「ここ最近、自分が一番練習してるって胸張って言える。チームの雰囲気も良いし、ベルトに向かって誰とでもやります」

強さを取り戻した朝倉未来の“第2章”

すでに、視線の先には次の戦いがある。だが今は、一つの区切りとして、勝利の余韻を静かに噛みしめているようだった。

「歓声を聞くと、自分のためじゃなくて“みんなのために”って気持ちになってしまう。だから次は歓声なしでお願いします(笑)」

冗談めかしたその一言の裏に、本気の覚悟が透けて見えた。朝倉未来の新章は、すでに動き出している。

▼NEXT EVENT
「RIZIN WORLD SERIES in KOREA」in PARADISE CITY(韓国・仁川)
2025年5月31日(土)13:00開場(予定)/14:00開始(予定)

「RIZIN LANDMARK 11 in SAPPORO」in 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ2025年6月14日(土)12:00開場(予定)/14:00開始(予定)

上記の大会、詳細はRIZINウェブサイトをご覧ください

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