
7月4日、東京武道館で開催された「NEW JAPAN SOUL 2025」のメインイベントで、IWGP GLOBALヘビー級選手権試合が行われ、王者ゲイブ・キッドが挑戦者・棚橋弘至を退け、23分を超える激闘の末、初防衛に成功した。
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今年6月15日の大阪大会で辻陽太を破り、第5代IWGP GLOBALヘビー級王者となったゲイブは、次期挑戦者に“エース”棚橋弘至を指名。今年1月5日の東京ドーム大会でのゲイブとケニー・オメガの試合を解説席から見ていた棚橋が号泣。試合前、ゲイブが「これまで明かしてこなかった“絆”がある」と語っていた。

試合序盤、ロックアップからゲイブが場外にエスケープし、張り手やナックルで棚橋を攻める。棚橋がテキサスクローバー・ホールドを狙うとゲイブはロープブレイクで場外へエスケープ。
「コイヨ、エース!」と挑発するゲイブに対し、棚橋はハイフライフロー狙いでコーナーに上がる。ゲイブをコーナーへ追い詰めた棚橋は張り手を放ち、場外に落ちたゲイブにハイフライフロー・アタックを敢行。さらに鉄柵越しのドラゴンスクリューでゲイブの動きを止めた。

試合が20分を超えると、ゲイブの張り手の連打に棚橋も張り手で応戦。ゲイブのラリアットをかわした棚橋は、投げっぱなしドラゴン・スープレックス、スリングブレイド、そしてコーナーからのハイフライフロー・アタックを繰り出すが、ゲイブは張り手で迎撃。最後はゲイブがパイルドライバーで棚橋から3カウントを奪い、見事王座防衛を果たした。
試合後、ゲイブは精神的な不調をきたしていた時期、棚橋が毎日FaceTimeで連絡をくれ、支えになっていたことを明かした。彼は「俺が病気で意味不明なことばっかり言ってた時、棚橋(弘至)は毎日FaceTimeで連絡をくれた」と語り、「オレは棚橋の燃える姿が欲しかった。彼は身体が壊れていても、精神は壊れていない。あの人こそがオレが同じリングに上がりたい人だった」と棚橋と戦えたことへの感謝を述べた。

一方、棚橋は自身の引退を意識しつつも、若い選手の成長に「頼もしくもあり、悔しくもあり、悲しくもあり…」と複雑な心境を吐露。「負けて悔しいのみか。まだ俺のプロレスラーとしての炎は消えてないってことだから。最後の最後、最後のその日になるまで、残り1秒になるまで頑張ります」とプロレスラーとしての尽きない情熱を語り、バックステージをあとにした。
記事/まるスポ編集部