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【カヌーホーム 江盛咲子】カヌーを大事に思ってもらえる環境を!(後編)

――カヌーホームとして具体的に掲げている目標はありますか?

江盛:「オリンピックで金メダルを獲得する」を掲げています。

――「オリンピックで金メダル」は東京2020で獲得ということでしょうか?

江盛:2032年のオリンピックです。2024年がパリ、2028年がロサンゼルス。まだ2032年は、場所は決まっていません。

――その2032年に向けて、国内でのカヌー人気の底上げを行っているのですね。

江盛:これは最近になってとくに思うようになったのですが、カヌースラロームの羽根田卓也選手の活躍を見て、「オリンピックでメダルを獲得する」ということは本当にいろいろな方々に情報や感情が届くと感じます。もちろん勝つことやメダルを獲ることだけが価値ではありません。

 「オリンピックで金メダル」ということを言うと、「オリンピックが至上主義なの?」とか「カヌー人口を増やすことが大切じゃないの?」とか言われるけど、そうではありません。

 すごく分かりやすい価値があると、それをフックにいろいろな人に見てもらえるし競技を始めるキッカケにもなる。だから「オリンピックで金メダル」と言うのが、カヌーに興味を持ってもらうことの1番の近道だと考えています。

――メダルだけを求めるわけではないけど、メダルがあることによって世間の関心度は上がりますよね。スラロームの羽根田さんが、カヌーでアジア初オリンピックのメダルを獲得しました。これは大きなことですよ。カヌーにはスプリントとスラロームなどがあるのに、僕の友達にカヌーの話をすると、10人中9人は羽根田選手の名前を口にします。

江盛:私もはじめは「オリンピックで金メダル」というメッセージが、勝利至上主義で一部の選手や関係者以外を切り捨てるように受け取られるかも知れないと思いました。私も選手だった時期がありますし、何よりもメダルを獲得できるのは本当に一握りの人だけです。

 でもカヌーホームで3年間活動してきて、考えが変わってきました。私たち自身様々なイベントを実施してきました。でも継続することの難しさや届けたいターゲットを拡げていくことはとても難しく感じます。

 そこで、たとえば「カヌー」というキーワードが届く人が数千人だとしたら、「カヌー」×「オリンピック」というキーワードにすると、興味を持つ人やメッセージが届く人が掛け算的に数十万人、数百万人に増える、というイメージです。

 また何より、競技としてカヌーに取り組んでいる以上、勝つことそのものや、人が究極まで心技体を極めて戦う舞台を目にすることは、とても心を打ちます。カヌーをやっている老若男女に、そういう未来を創っていきたいと思っています。

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