
5月18日大田区総合体育館で「チャンピオンカーニバル2025(CC)」が開催。世界ジュニアヘビー級選手権が行われ、王者・MUSASHIに吉岡世起が挑戦。
MUSASHIと吉岡は昨年6月4日の新木場大会で「むーちゃん&せいちゃん」タッグを結成。6月24日にはアジアタッグ王座を戴冠し、10月にライジングHAYATO & 安齊勇馬に敗れるまで4度の防衛に成功した。
本来、3月29日大田区大会で行われる予定だったが、MUSASHIの体調不良のため延期となり、満を持してのタイトルマッチとなった。
会見でMUSASHIは「タッグを組みながらも、せいちゃんとシングルで闘いたいとずっと思っていた」と胸中を打ち明ける。
吉岡は、「このベルトは12年前、全日本プロレス練習生時代に運んでいたもの」と明かし、「思い入れのある世界ジュニアのタイトルマッチということで、ものすごく気合が入っています。」とコメントした。
試合は両者握手をすると殴り合いに発展。吉岡は鋭いサッカーボールキックにフェイスロックで勢いづく。MUSASHIはバックドロップで反撃。
手の内知り尽くした2人の攻防はスープレックスの投げ合いに。MUSASHIがダイビングボディプレス連発して追い込むが、吉岡は肩を上げ続けた。最後は吉岡のクラッシュドライバーでMUSASHIから3カウントを奪い、吉岡が王座を奪取した。
吉岡は「むーちゃん、言葉はいらないよね」とマイク。2人は固く握手し抱擁を交わした。続けて「全日本に再入団して12年、すごいすごい遠回りかもしれないけど、遠回りも、悪くないでしょ」と清々しい笑顔でコメント。
バックステージでは「むーちゃんに負けたくないから、最高のパートナーだから、俺は今日、限界を超えてこのベルトを獲ることができたと思います。」とMUSASHIを称えた。
MUSASHIも「せーちゃん、ありがとう」と一言。激しさの中に2人の絆が見えたこのタイトルマッチは、観客の心を熱く揺さぶった。
次期挑戦者、田村男児もそのうちの1人。「熱い気持ちと闘いぶりに、込み上げてくるものがありました」と名乗りを上げた。
MUSASHIから受け継いだ世界ジュニアヘビー級王座を、吉岡はどんな “熱い” ベルトにしていくか。これからの闘いを見逃せない。
<インフォメーション>
6月1日(日)、仙台サンプラザホールで「スーパーパワーシリーズ2025」が開催。詳しくは全日本プロレスWEBサイトをご覧ください。
文/藤本桃子