
17日、新日本プロレス「BEST OF THE SUPER Jr. 32」第5 戦が代々木第二体育館で開催。メインイベントでは1勝2敗・勝ち点2のエル・デスペラードと2勝1敗・勝ち点4のMAO(DDT)が激突した。
BOSJ開幕前、MAOはリーグ戦で最も戦いたい相手としてデスペラードの名前を挙げ「ボコボコにして恩返しをしなきゃいけないなって。デスペさんがジュニアの祭典でタッグを組んでくれたり、『デスペインビ』に呼んでくれた。普段お世話になっているから、試合で恩返ししたい」とコメント。

さらに15日、後楽園大会後には「MAO vs デスペラード……この闘いに限っては代々木第二をDDTにしてやる!」と宣言し、試合への並々ならぬ意気込みを見せた。
宣言通り、試合はハチャメチャな展開。リング上でのショルダータックルから、場外リングサイドでのショルダータックル。リングに戻りレフェリー越し、デスペラードにスタナーを決めようとするも海野レフェリーに誤爆。試合はレフェリー不在のまま続行。

リング下からプラケースが持ち込まれ、お互いの頭に叩きつける。コーナートップに両者同時に上がり設置されたプラケース上に落下しともに悶絶する。
張り手の打ち合いからお互いの頭上に拳を落とし合う。MAOの居合いキックにカウンターでスピアを放つデスペラード。リバース・タイガードライバーからピンチェ・ロコ(旋回式リバース・タイガードライバー)、MAOはカウント2で返す。
最後はデスペラードが執念のピンチェ・ロコを決め、カウント3。デスペラードが勝利し、2勝2敗・勝ち点4と並ぶ形となった。

試合後、デスペラードはMAOとの戦いを振り返り「新日本のファン、持ってかれちゃうじゃん。最高に楽しかったよ。MAOちゃん、ありがとう」と感謝の言葉を送ると、MAOは静かに退場。
さらに「公式戦はまだ続くけど、俺が1番楽しみにしていたMAOちゃん戦が終わっちゃった。これから新日本の選手がMAOちゃんとたくさんやると思うけど、食われないか心配だな」と新日本ジュニア勢へ発破をかけた。
デスペラードは、「俺は『SUPER Jr.』が一番好きだから。このシリーズが一年通して一番面白かったって言われるように、全力を尽くしている。他の選手だってそのつもり」と語ると、場外から拍手が送られた。

そして世代交代や王者としての立場についても言及。
「世代交代だとか年齢だとかキャリアだとか、周りがピーピー言い出して、いまベルト持ってそこそこ時間が経つと、俺が言ってないのに周りが『早くどけ』って言ってくる。」
「……どかしてみせろよ! 勝てないオマエらが悪いんだよ」と挑戦者たちへメッセージを送り、IWGPジュニアベルトを高々と掲げた。
勢いをつけたデスペラードは王者の誇りを胸に二連覇に狙う。一方、MAOは悔しさを糧に巻き返しを誓う。ジュニアの祭典はまだまだ続く——
記事/まるスポ編集部