カヌースラローム会場では、シドニーオリンピック日本代表・安藤太郎さんが解説を務める
9月29日に競技が始まった「第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)」のカヌースラローム。女子の日本代表は、矢澤亜季、伊藤くるみ、岡﨑遥海の3選手が出場する。
女子カヤックシングルには矢澤と伊藤、女子カナディアンシングルには矢澤と岡﨑、女子カヤッククロスには矢澤と伊藤が出場。矢澤は3種目、伊藤は2種目に挑む。各種目で準決勝に出場できるのは各国2選手まで、決勝に進めるのは各国1選手だ。アジア大会や五輪での経験を持つ日本勢が、決勝の枠とメダルを争う。(取材・文/大楽聡詞)
五輪3大会出場の矢澤亜季 アジア女王が3種目へ
矢澤は、2016年リオデジャネイロ五輪、東京五輪、2024年パリ五輪と、3大会連続で五輪に出場した。2018年ジャカルタ・アジア大会では、日本女子選手として初めてカヤックシングルを制している。
父と兄の影響を受け、小学3年生でカヌーを始めた。幼少期には日本舞踊にも取り組み、一人で黙々と技を磨く集中力を培ってきた。2020年のワールドカップでは、当時の日本女子過去最高となる7位に入った。
世界のトップ選手と長年戦ってきた経験は、大きな武器だ。海外遠征を重ねるなかで、決められたルーティンに縛られすぎず、不測の事態にも「しょうがない、切り替えよう」と対応する精神面の強さも身につけた。
今大会はカヤックシングル、カナディアンシングル、カヤッククロスの3種目に出場する。アジア女王の座を知るベテランが、自国開催の大舞台で再び頂点を目指す。
全日本女王の伊藤くるみ カヤック2種目に挑む
カヤックシングルとカヤッククロスに出場する伊藤は、2001年9月25日生まれ、東京都青梅市出身。早稲田大学を卒業し、現在は株式会社極洋に所属している。
2022年の全日本カヌースラローム選手権で2位に入り、2023年度の日本代表選考会では女子カヤックシングル1位。杭州アジア大会にも同種目で出場した。
2025年のNHK杯全日本カヌースラロームでは、予選と準決勝をともに1位で通過し、決勝も制して初優勝。国内女子のトップ選手として存在感を示した。
一人でタイムを競うカヤックシングルでは、国内大会で磨いてきたスラローム技術が問われる。一方、複数の艇が同時にスタートするカヤッククロスでは、ゲートを抜ける技術に加え、相手との位置関係に応じた判断も必要になる。
両種目とも矢澤と出場し、まずは決勝の舞台を目指す。アジア大会で初めて実施される女子カヤッククロスでは、初代女王の座も懸かる。
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