寒さが深まる冬の朝、子どもが布団からなかなか起き上がれず支度が思うように進まないという声が多く聞かれる。そんな中、一般社団法人 起立性調節障害改善協会は、小学生から高校生の子を持つ保護者241人を対象に「冬の朝の身支度と生活リズム」に関する調査を実施した。

9割が実感する冬の「起きづらさ」
「冬になると、お子様は朝起きづらくなると感じますか?」という問いに、やや感じる(51.5%)、とても感じる(39.4%)との回答が見られ保護者の9割以上が冬の子どもの朝の起きづらさを実感する結果に。季節によるコンディションの変化が家庭の朝時間に大きく影響している様子が見えてきた。
朝の身支度時間は、春から秋の平均に対し約1.3倍に増加する傾向に。具体的な身支度時間では、春から秋に最も多かった「10分〜20分」に対し、冬は「20分〜30分」が最多の32.0%を占めた。

最大の壁は「起き上がり」
朝の支度の中で最も時間を要する行動は「起き上がるまでの時間」(38.6%)だった。この布団からの離脱の難しさが、朝の遅れを助長する最大の要因だ。
背景として、寒さや日照時間の短縮による体内リズムの乱れが強く影響している。体内時計の調整がうまくいかず、朝の活動に身体が切り替わるまでの時間が必要な状態となっている。
また、冬の生活リズムの変化として「起床時間の遅れ」を46.1%の回答者が指摘。このリズムの乱れが、学校生活における集中力の低下などに影響を及ぼすと懸念している。

スムーズな朝を実現する保護者の工夫
冬の朝の困難に対し、各家庭でさまざまな工夫が実践されていることも分かった。
最も多い工夫は、子どもを急かすことなくサポートする「声かけの工夫」(25.7%)。次いで「前日の準備」(21.2%)が多く、持ち物準備や服装の決定を前夜に行うことで、朝の作業負担を軽減する狙いだ。
さらに、「朝ごはんを軽めにする/食べやすくする」(13.4%)、「起きたらまず体を温める/お湯を飲む」(8.3%)などの対策も実施。これは、体温を上げることや消化の負担を減らすことで、覚醒と身体の動きをサポートする目的だ。
今回の調査で、冬は子どもの目覚めに時間がかかり、身支度は春から秋より約1.3倍長くなるという傾向が見られた。冬の身支度をスムーズに行うために、生活リズムの変化を踏まえた家庭でのサポートが重要といえるだろう。
記事/まるスポ編集部
